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maliceberryblog

【重大な告示】其れでも僕はこの場所と運命を共にします

こんばんは、YUKISHIBAです。

いつも楽団型秘密結社・MALICE BERRYを応援いただき誠に有難うございます。



今回は、来たる12月29日、《狂宴の女王降臨の日》に先立ち、重要な告知がございます。




―この日を境に 天と地が覆る

覚悟のある者は深世界へ到り、

覚悟なき者は肉となる―



12月29日発表の新曲以降、

MALICE BERRYのオリジナル楽曲

は全て有料での公開とさせて頂きます。



この日以降に発表するオリジナル楽曲は一部(ワンコーラスなど)のみをYouTube・ニコニコにて無料公開し、フルコーラスはFANBOXの有料プランのみでの公開となります。


新設するFANBOX有料プランでは、12月29日以降に発表する全てのオリジナル楽曲のフルコーラスの視聴・ダウンロードが可能になる他、その他の限定コンテンツを配信する予定です。



MAMEUSAとも議論した結果であり、非常に勇気の要る決断でした。

正直僕としては不安が強く、少なくとも僕一人ではこの決断に至らなかったでしょう。


しかし、MAMEUSAの


「これからも現状変えられなくて良いならやらなくていいよ」


という言葉ではっとしました。



YUKISHIBAってこんなに臆病だったっけ?

もっと我儘で向こう見ずで、自分の気持ちに忠実じゃなかったっけ?



決断に至った経緯


音楽でお金を取る/取らないに関しては、活動者でも様々な意見があることと思います。

他の安定した仕事で稼いだお金を費やして「趣味の」音楽を愉しむ、というスタンスを僕は否定しません。



ですが全員がそうあるべきでしょうか?


少なくともYUKISHIBAにとっては、音楽で身を立てること自体が非常に重要な意味を持つのです。


もっとも、お金持ちを夢見て音楽をやる人なんていうのは全ミュージシャンの中でも爪の先ほどしかいないでしょう。

そのくらいには過酷だし、それを思い知るまでに時間はかかりません。


それでも音楽で身を立てることを夢見るのは、「生活に占める音楽活動の割合を最大化したいから」です。


誰だって、もし叶うならなるべく好きなことをして生きていたい、言い換えれば自由を感じながら生きていたいでしょう。

それは誰にでも大なり小なり叶えることが出来るものだと僕は確信しているし、それを伝え続けることこそマリベリの最大の使命です。


《己の魂が望むなら、どんな人生でも創る自由がある》

楽団総指揮・YUKISHIBAの最も重要な役割は、マリベリのそんな理念を体現すること、つまり己の生き様で語ることだと考えます。


その具体的手段が何故音楽なのか、音楽でなければならないのか、正直僕にもわかりません。

そこに1ミリの打算も無いからです。


唯ひとつ確かなのは、あの日《音楽の父》に出逢った瞬間から、音楽を作って歌って生きていくことが僕にとっての『本当の自由』になったということ。



未だ深刻な音楽界隈の「病気」


ひと言で言うなら「音楽は稼げません」


これはただ単に儲けが少ないというのではなく、かかる労力に対して音楽そのものにつく価格があまりに低いということです。



音楽を作る側の方なら99.999%の方は心当たりがあると思いますが、音楽1曲を作るためには膨大なエネルギーと労力がかかります。


機材費や収録・練習のスタジオ代、そして練習や制作に費やす膨大な時間、更にその楽曲を作れるだけのスキルや感性、視野を得るまでに費やした時間は年単位にもなります。



それがどうでしょう。

YouTubeを開けばフルバージョンのMVがタダで聴ける。SpotifyやApple Musicを使えば1曲あたりに換算して小銭レベルのお金しかかからない。


楽曲提供だって時給800あれば良い方。ココナラに至っては無法地帯です。



日々膨大な数発信され聞き流されていく音楽。

裏側を知らない消費者から見ればあっても無くてもいいただの音声かもしれませんが、それら一つ一つにこうした途方もない労力がかけられているのです。


そんな宝石たちがタダ同然で食い散らかされている今の環境が異常なのです。



確かに僕もその恩恵に与かっていることは否定できません。


ですが人は大なり小なり値段で物の価値を判断します。専門外のものに対しては特に。



音楽がタダ同然で手に入って当たり前な社会をこのまま受け入れていては、音楽はどんどん世間にとって無価値なものになり、クリエイターはどんどん貧しくなるでしょう。


実際問題、既にこの問題はかなり深刻です。

どのくらい深刻かというと…



完成品が無料、おまけが有料というスタイル


大前提の確認ですが、

【ミュージシャンにとって商品は音楽です。】


マリベリのように価値の範囲を「世界観」にまで拡張したとしても、絶対的に軸は音楽にあるのです。


しかし実態はというと、プロ/アマ問わず「音楽をタダで配信、おまけを有料限定」というスタイルが広く採られています。


コンサートをすれば主要な収入源はライブチケットではなくグッズです。

有料のファンコミュニティ限定コンテンツといえば完成品ではなく完成品の部品や副産物、更には活動の本筋と関係ないプライベートの切り売りなど…

背景はお察しの通り、ネットによって音楽=無料か実質無料で聴けるものというのが当たり前になったからです。


プロでさえそうなんだから、ましてアマチュアミュージシャンごときが音楽でお金を取るべきではない、まずは認知度を広めるために音楽はタダでばら撒くべきだ、なんて思う人が受け手/作り手ともに一定数いることも理解しています。


かくいうYUKISHIBAも、ネット上での動画投稿を軸とした活動を本格化して以来、宣伝のために完成品の音楽を無料で公開することに何の疑いも持っていませんでした。


やがて「音楽で収益を得たい」という本来の夢と「音楽は無料公開すべき」という矛盾を解消すべくFANBOXを開設。

アカペラ練習音源や制作秘話など、「完成品の代わりに」有料コンテンツとして公開できそうなものを何とかかき集めるようになりました。



当初は「マニアにはよりマニアックなものを」と思ってこうなった面もあるのですが、

ケーキ屋さんがデコレーションケーキを無料で配り、余った卵白を有料で売っているようなものと考えれば、このスタイルがいかに異常かわかります。



《収益は商品を売って得る》というのは、それこそ世間の皆様が大好きな《常識》というものではないでしょうか。

商品に値段がつかない、商品以外で収益を得なきゃいけない、というのは「常識的に」考えておかしいのです。



無謀であっても停滞は脱さねばならない


但し音楽を一人でも多くの人に届けることだけ考えるなら、無料に勝るものはありません。


有料コンテンツは無料のものに比べリーチ数に劣る為、有料化するだけでも大変なリスクを伴います。

ましてMALICE BERRYのフォロワー層や反応の量と質、そして動画再生数や即売会での売上…

これらを考慮すれば、楽曲を全部有料化するという考えには「普通の感覚なら」至らないでしょう。


寧ろ無謀というものです。



そんなマリベリが何故こんな決意に至ったかというと、

ひとことで言えば「停滞」です。


マリベリの認知や影響力を強めたい一心で、僕は僕なりにTwitter上を中心として、色々と趣向を凝らしてきたつもりです。

音楽だってオリジナルもカバーも当たり前のように無料で全て公開して、広告にお金を突っ込んだりもしました。


現にフォロワー様も一気に増え、イイネ数の基準も大幅に上がった(今までが少なすぎた)。

有難いことに、動画の再生数も安定して数百再生以上頂けるようになった。

それで「もっと早くこうするべきだった」と、今の自分のやり方は上手くいっていると思ってしまった。


けれど「結果」が出せたかというとそんなことはなかった。

つまり一番大事な「有料コンテンツの売れ行き」は伸びなかったのです。


なのに、初めて真面目に挑戦した企画で結果が出たものだから、そのことにまで意識が向かなかった。


企画を次々立てたり、ツイートの内容を改めてみるも、段々と反応も薄くなってきたのを感じます。

動画も最初は伸びるけど、どんなに執念を燃やした作品も2カ月もすればすっかり忘れ去られます。

ポストにイイネはついても動画へのリンクはほとんどクリックされないこともしばしば。


現実は想像の何百倍も冷酷です。

その冷酷さを「やりがい」で中和して。

一時一時の充実感の裏で、マリベリはじわじわと後退していたのです。


現状のマリベリの影響力でこんな宣言を実行すれば、下手をすれば一人にも楽曲を聴かれなくなる展開だってあり得る。

そうなればマリベリ解体まで一直線、ということもいよいよ現実味を帯びてきます。



だとしても変わらなければならない。



現状維持は一見してとても賢く安全な選択に思えます。


しかし現状維持は即ち停滞であり、停滞とは緩やかで確実な死。


変化も冒険もせず、取り組んでいる努力の正しさを追究することもなく、ただゆっくりと老いて、いつかパタリと力を失う。

それほど無意味なものはありません。



目先のイイネや再生数を失うのは僕だって怖くて仕方ありません。

ですがその恐怖に負ける活動者はいつまでもそれらに縋ってしまい、イイネや再生数が実は資産にはなってくれないということに気付けない。

そして純真無垢な活動者をじわじわと沼に沈めていくのです。


沼に沈む活動者が増えれば、やがて界隈全体が沈没するでしょう。


「まずはタダじゃなきゃ聴いてももらえない…」「まずは儲けより認知度」その「まずは」が、音楽を使い捨て商品にしていくのです。




もし可能なら今の音楽を取り巻く状況ごと変えたい。


音楽を今よりもっと価値のあるものにしたい、もっと言えば労力に見合った対価が音楽に対し払われるのが当然という風にしていきたい。

そして音楽を志す個性豊かなアマチュアたちが音楽に専念できる世界にしたい。


沢山の音楽がある中でわざわざアマチュアミュージシャンを選ぶ一般人は少数派かも知れませんが、

伝説級のバンドだって、音楽シーンを変えた歌手だって、みんな最初はアマチュアだったのですから。


一般にはあまり理解されていませんが、アマチュアミュージシャンの土壌が干上がることは、日本の音楽シーンそのものの滅亡に直結する事態なのです。



もっとも、今のマリベリにそんな大きな影響力などあるはずもないのですが…

だから何だというのか。


世界を変える力が無いから、今の病的な世界に染まって生きるのか?

それは違う。

世界を変える力が無くても、世界に染まらずに生きることはできる。


どんなに世界が病的で捻じ曲がっていても、せめて自分だけは真っすぐ自分の信じるように生きる。

そうでなきゃYUKISHIBAじゃないし、マリベリじゃない。



それに、今回の決断は単に今まで無料公開していたオリジナル曲を有料化するというだけの内容ではありません。


マリベリにおける今までのコンテンツ配信のあり方を根本から変える、まさに天地逆転。

さらに言えば、マリベリがこの世界の今と未来に向ける願いと、マリベリの精神をより体現するための《挑戦》なのです。



今後のコンテンツ配信のスタンス


今後のマリベリは何もかも有料になってしまうのか?というとそういうわけではありません。

あくまでも有料にすべきもの、無料にすべきものの区分を再考・再配置するものです。

有料・無料コンテンツ共に今まで以上に充実させられるように枠組みを組み直していきます。


先述の通り、今のマリベリはケーキを無料で配り、余った卵白に値段をつける頭の沸いたケーキ屋さん状態です。

まずはそれを解消します。

価値のあるケーキを適正な価格で売り、沢山買ってくれた方に余った卵白をサービスするまともな(?)ケーキ屋さんに生まれ変わります。



ここで大事なのは、有料化と無料化がセットということです。

今までマリベリの看板だったオリジナル楽曲(のフルコーラス)を会員限定にする代わり、今まで会員限定だったコンテンツを一部無料化します


オリジナル楽曲も全く聴けなくなるわけではありませんし、それ以外の無料コンテンツも充実させていきます。

《コンテンツたちがそれぞれのあるべき場所に戻り、あるべきコンテンツが新たに増える》というイメージです。



戦わなければ勝てないが、戦えば勝てるかもしれない。


最も重要な点について述べます。


どんなに残酷な結果になろうとも、

一度下したこの決断を曲げることは決してありません。



YUKISHIBA自身の本音を述べるなら、この期に及んでもまだ不安で仕方ありません。

今まで聴いてくれていた皆が一斉に手の平を返すのではと恐れています。


たとえそれが現実になったとしても、《消費者との我慢比べ》をするつもりはありません。


言葉を選ばずに言いますが、

タダなら聴いてもいいよ?けど金払ってまで聴かないわ…という程度の方は、結果的に切り捨ててしまうことになるでしょう。


その程度の浅い関係性しか築けなかった僕の力不足です。

今まで有難うございました。


もし本当にそんなことになっても、それは今まで積み上げて来た努力や思案そのものが無価値だったということの証明。

言い換えれば仮にこれで皆にそっぽを向かれても、今までの努力が全て「間違った努力」だったことがわかるだけ。


その時は自らの行いを悔いつつ、またゼロから積み上げていくつもりです。



最後に


MALICE BERRY創立からの11年間、実に多くのバンドや歌い手、配信者が活動休止・解散するのを見てきたし、それを悲しむ身近な人も見てきました。


そんな僕にとって、11年間ずっと変わらない顔ぶれで休まず活動し続けてきたことは密かな誇りです。

しかしその誇りも、結果次第ではこの瞬間からたちまち崩れ去るかもしれません。



今日この時をもって退路は断たれました。


もしこの宣言によってマリベリが誰からも相手にされなくなれば、マリベリ11年間の歴史にいよいよ本当に終止符が打たれることとなるでしょう。

僕はマリベリを死へ導いた最低最悪の楽団総指揮となります。


しかし上手くやれば今までの停滞を打ち破る、マリベリ史に残る大転換点になるかもしれません。


マリベリはもうその状況にまで来ていると判断し、自ら背水の陣を敷くことにしました。



僕はマリベリと運命を共にします。


僕にとってマリベリは生きる場所であり、生きることそのものです。

だからこそ、生きているうちに目一杯走っていく決意です。


マリベリがあと1~2年で終わるか、1000年続く秘密結社になるか、その分岐点が今なのですから。




こんなに長い文をここまで読んでくれたあなたへもう一つ告知…と言いたいのですが、長くなりすぎてしまったので次回に持ち越させてください。


【新曲のタイトルならびに公開スケジュールを、23日12時に投稿します】

当ブログ並びにマリベリ公式Twitterで告知します。


まだの方は是非、当ブログの通知をONにして頂ければ幸いです。




今後もMALICE BERRYは進み続けます。

ただその辺にいた人間ではなく、信じてくれる仲間の為に。


《迎えるに足る朝》へ向かって。



汝、自由で在れ。


楽団総指揮 YUKISHIBA

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