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【邪フェス3が】終わった・・・【遠征レポ前編】

最終日、まさに今回のサムネのような心境で神保町から羽田空港へ向かい、

窓際席を取れると思っていなくてキャッキャする気持ちと現実に戻りたくない気持ちに飛行機の窓から夜景を取り、

それでも空港について外へ出ると、北海道の少しだけ肌寒い空気が何も言わずただ僕の隣にいてくれるみたいで、ようし、という気持ちになる。


こんばんは、YUKISHIBAです。



改めまして、邪フェス3完走御礼!!!



夜の錦糸町マルイ
↑邪フェス会場にして最早邪教徒の聖地・錦糸町マルイ


今回は邪フェス3に参加しての感想や遠征レポをお送りします。



とはいえ、邪フェスそのものの感想となるとほかの参加者ほどは語れないと思います。

何故なら昼間色んなイベントがやっている間は同人エリアにずっといたから。


ので、本記事では邪フェス3にてリリースした新譜『999秒前の火華』関連のお話を前半に、後半でイベントや打ち上げの思い出話をしていきます。




きっかけは「い、言っちゃったーーー!!!」


新譜誕生のきっかけは昨年の邪フェス2まで遡ります。


最終日に会場内のメッセージコーナーにて、付箋にでかでかと「続編に期待!」と書いて貼り付け、満足げにその場をあとにするユキシバ。



自分がとんでもないことを宣言してしまったことに気付くのは数秒後。



ユキシバはと~っても遅筆。

まだ存在しない曲を3本、いちから作詞作曲して、歌の練習して収録してMIX・マスタリングして、形や材料の計画も含めたパッケージデザインをして、絵も描いて組み立てて…


他の制作やイベント、仕事もこなしながら、1年でこれらをやりきれるか???



でも取り消す気はありませんでした。

1作目『666年目の誕生日』が邪神ちゃん・ゆりね目線だから、続編があるとしたらメデューサ目線だよな、というのは宣言してからすぐ思いついたため。



しかしそこからが長かった…

結局印刷物の現地受け取りなどを活用して時間を稼ぎながら本当のギリギリまで楽曲制作に充てていました。



収録曲の「引き出しの裏に挟まっていた手紙」に至っては終わりの部分の歌詞をギリギリまで書けずにいたぐらいなので、

「今度こそ本当に音源間に合わないかもしれない!」

と本気で思っていました。




今回から初めて導入した作品シリーズ『焦がし邪神ちゃん』は、音源が間に合わなかったときに備えて急遽用意したものでもあります。

(思った以上に好評で午前中には完売しました)


焦がし邪神ちゃん
↑焦がし邪神ちゃんシリーズより、見返り邪神ちゃん&見返りゆりね

焦がし邪神ちゃん(コルク版)
↑邪神ちゃんの顔芸も。


しかし1年近くかけてじっくり練った曲だからこそ、実際に形に起こすのにはそこまで時間がかからず、収録も過去の曲に比べれば非常に短時間で済みました。

本番が迫ってくるにつれどんどんと形になっていくのを間近で見ているのは、アニメ終盤の怒涛の伏線回収みたいで興奮しました。




予定は「ノーマッドラボで修羅場」


僕程になると「修羅場」がスケジュールに組み込まれるんですよね(?)


11日木曜の昼に東京入り、まず業者まで行って印刷物を受け取り、その足でノーマッドラボに行き…


一心不乱に組み立てる!!


という予定でした。


紙ジャケット組み立て途中

しかしその道中で問題発生。


最寄り駅についたところで、

頭のおかしい量の豪雨に見舞われずぶぬれ。



濡れ雑巾みたいになりながらノーマッドラボへ到着。スタッフもまさか人が来ると思ってなかったらしくびっくりされました。


いやびっくりも何も、今日は修羅場る予定でしたから行く以外無いんすよ。

(修羅場しないように予定立てればっていう正論は効くので要りません。いいね?)



作品の材料を無傷で輸送するのがやっとで、キャリーの中の着替えまでしっとり濡れていたのには驚き。機械類は無事でよかった…




とはいえ気温は低めだったのは不幸中の幸い。

8月の遠征では逆に涼しいと企画倒れになるところだったので暑くてよかったのですが、今回もそんなに暑いと心が折れてしまうかも…と不安でしたので。


汗まみれになるよりは雨まみれの方がまだまし…なのか…?




当日


蛇鈴堂ブース

何とか全て作品を揃えていざ本番。


今回から作品のメインビジュアルもすべて僕自身が担当。

邪フェスは原作同様可愛い絵柄の方がいっぱい出展している分、自分の描いた絵が周りにどう映るかはとても不安でした。


中身に自身があるだけに、自分の描く絵のせいで作品が見向きもされないかもしれないと、

内心ぴのばりの不安症を発動してました。



しかし同人コーナーが終わる頃にはユキヲ先生含め沢山の方に作品をお迎え頂きました。


新作情報をチェックしてくれていた方、蛇鈴堂を目当ての一つにしてくれていた方、一番不安だった絵を褒めてくださる方もいらして胸が熱くなりました。



音源作品は同人誌と違って見本誌のようなものもなく中身を確認できないし、速読みたいなのも出来ないので聴くのにどうしても時間がかかってしまう。


紙媒体は欲しいけど音楽は別になぁという方もいるし、そもそも音楽に対して関心が無い人がいるのも重々承知です。

だからこそ、そんな中でこれだけの方にお迎え頂ける機会は他に無いし、物凄いことです。



にしても『焦がし邪神ちゃん』もっと沢山作れればよかった…

あれでもコルクで1枚1時間くらい、木だと2~3時間くらいかかってるのでそんなに描けなかった…




【おさらい?】蛇鈴堂誕生秘話


邪フェス3きっかけで繋がった方もいれば、以前から繋がりはあったけどそんなに頻繁に会えないからあまり互いをよく知らないという方もいます。

というわけで軽く『蛇鈴堂 By MARIONEttE』のおさらい。



過去に行ったオンラインでの公演・第弐回非接触型秘密会合『THE OMEN of THE AWAKENING』のクラウドファンディングの支援プランに「50,000円でオーダーメイド楽曲を作る」というものがあり、その支援者の一人から頂いたリクエストが

「ガクまり流の『邪神ちゃんドロップキック』OPを作って欲しい」

というものでした。


支援者も邪教徒だったのか、僕が邪教徒であることがどこかから漏れたのか…



そのリクエストから生まれたのがあの『蛇と鈴蘭』でした。





『蛇と鈴蘭』リリースあたりから僕も邪教徒であることを表に出し始めました。

で、せっかく邪神ちゃん視点の曲があるならゆりね視点の曲も無いとおかしいよね?ということで生まれたのが『何処より』



それからチャットAI『邪神ちゃんロイド』が書いた歌詞『邪神ちゃんドロップキックの歌』に勝手に曲をつけてみたり、パトラOPコンテストに参加してみたり…


これらを邪フェス2でのリリースめがけてパッケージングしたのが「ロクタン」こと『666年目の誕生日』。



出展にあたって考えたのがサークル名。普通に「楽団型秘密結社MARIONEttE」でもいいっちゃあいいのかもしれないけど、

邪神ちゃんオンリーイベントに出て自分も邪神ちゃん関連作品で固めるのなら、それ専用の名義があってもいいよね?と思って命名したのが『蛇鈴堂 By MARIONEttE』ということ。



実はこの「By MARIONEttE」というのは、邪教徒にとってはコラボスイーツや日本一濃いかき氷でお馴染みのカンパニュールの表記・Campanule by Usplayを参考にしています。


まだわからないですが、○○By MARIONEttEという形で本筋(オリジナル作品)の外の領域をどんどん拡張出来たら面白いなと思っています。




掘れば掘るほど出てくる作品の「中身」


※ここは作品を既に聴いた方向けとなっています。ネタバレ嫌な方は目を逸らしながら先へ進んでください!※


999秒前の火華ジャケット

ロクタン/キュウバナともに奇妙な点がいくつかあります。

敢えて皆まで言ってしまうのは避けますが、敢えてやっています。


例えばロクタンなら表裏ジャケットになっていたり、『何処より』「だけ」ディスクに入っておらずDL形式になっている点。

明るくポップな『邪神ちゃんドロップキックの歌』の歌詞ページが真っ暗な部屋にテレビが映っているだけというのもまた…



キュウバナにもあります。

収録曲は3曲とアナウンスしていましたが、ディスク上では全部繋がっています。

しかし、見かけ上は連結して見えますが、実際にはその逆。破られているのです。



鍵になるのが3曲目に収録されることになっている『引き出しの裏に挟まっていた手紙』。


歌詞から察せられる通り手紙の主は邪神ちゃんですが、前半と後半で送り先が違うように見えませんか?


前半が誰宛で後半が誰宛だったのか?それを読んだのは誰だったのか?

それがこの手紙が「破られている」理由と、2曲目『枯れ草通り商店街』の内容にもつながってきます。





ちなみにタイトルの「火華(ひばな)」というのはそのまま火花をイメージしています。

ほんの一瞬の小さな火花が、充満していたガスに引火してその場を炎で包み込んでしまうように、

会話の中のちょっとした一言が火種となり、鬱積していた感情のような何かに火をつけてしまったことを意味します。


ほんの小さな火華がパチっと弾けてから、劫火の中を焼け残った一人が真実を知るまでの時間、実に999秒…。




ガクまりの作る二次創作


同人系のイベントにおいて音楽はそもそも非常にレアです。

僕等が作る邪神ちゃん関連の音楽作品は「イメージソング」に分類されますが、色んな受け取られ方をされるでしょう。


僕等は楽団型秘密結社として、既に独自の世界観や音楽性を持っています。そのうえで邪神ちゃんの世界と交わった結果生まれたのがロクタンでありキュウバナです。



可愛らしい二次創作が大多数を占める中かなり異質じゃないかとは思いますが、フックになる部分もあります。


当たり前と言えば当たり前ですが、自分と全く接点のない作品の二次創作はとても難しいです。


例えば邪神ちゃんなら、本編の中にもロックやメタル寄りの曲やサントラが割と多いことや、

一方で寿命が違い過ぎる二人が一つ屋根の下、互いに影響を受け合いながら関係を深めていくという、どうしても影を想像せざるを得ない設定。


これらはガクまりにとっては十分なフックになります。



作品だけでどのくらい伝わるかは不安の残るところですが、

ガクまりの世界観はどんな世界も自分側に染め上げるような力は無いし、僕の流儀ではありません。


1枚と1通の作品は間違いなく、邪神ちゃんという世界が無ければ生まれえなかったものだと断言できます。





以上、邪フェス3振り返り回前編でした!


新譜の中身に関してもっと突っ込んだ制作秘話も書こうと思ったり思わなかったりしていますが、そちらはガクまりのロッジ(FANBOX)に載せる予定です。


後編では同人ブースや作品制作以外での、邪フェス3の思い出話をします。

イベントから打ち上げ、その日の夜に起きたトラブル(?)についてなど…



それでは後編の公開までもうしばし…



YUKISHIBA

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