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maliceberryblog

【ボカデュオ2023】参加作品『戦赫』制作秘話~前編~

ボカデュオ2023参加作品『戦赫』

伸びてます!!





YouTube・ニコニコ累計約740再生

YouTubeでも15いいね、ニコニコでは35いいね&11マイリスを頂きました!



こんばんは、YUKISHIBAです。



マリベリから投稿した作品でニコニコ・YouTube両方均等に伸びるのは珍しいかもしれません。


さてボカデュオも後半戦ということで、『戦赫』の制作秘話をたっぷりお送りします。

ここまで半年以上の間チームで走ってきた軌跡を公開。



結成編~チーム名決定まで~



チーム『緑眼のパピヨン』


厨二感と可愛らしさが同居する不思議な字面のこのチーム名は、まだ僕とひらりさん(Vo.)とユウさん(メインイラスト)の3人だった時に話し合って決めました。

しかもスペースで公開してね…笑


とっぱじめの段階から「何か他のチームがやらなさそうなことをやろう」と意気込んでましたね。

もう他チームを出し抜く気満々です←



とはいえ命名は難航しました。


そもそも名前ってのはどうやって決めれば良いんだ??状態。

ノリで決めるか?作品の内容から逆算すべきか?メンバーのアイデンティティで構成するべきか?


正解・不正解はありません。

が、厄介なのは指針が無いこと。



2時間くらい話して最終的には各々の好きな言葉の中から選んで組み合わせてこのチーム名に至りました。



一説では全世界のわずか2%に表れる緑眼(グリーンアイ)ですが、モチーフとしての緑眼には「嫉妬深い」という意味があります。


シェイクスピアの作品『オセロ』に登場した造語"Green eyed (monster)"が元とされ、現在でもイギリス英語では用いられるのだそう。

(ただしシェイクスピア以前から緑という色自体が嫉妬を連想させる色とされていたそう。)



「パピヨン」といえば真っ先に犬をイメージするかもしれませんが、フランス語で「蛾」を意味します。




訳してみると『嫉妬深い蛾』とでも言いましょうか。



良い悪いは別にして、またどんなに綺麗でいようと努めていても、アーティスト・クリエイターと「嫉妬心」「劣等感」は切っても切り離せない関係にあると思っています。


周りの才能あるクリエイター達は美しい蝶で、それに引き換え自分は蛾で。

どちらも似たような姿かたちをしているのに何故こんなにも違うのか。


同じこと(例えば音楽活動)をしている者同士なのに、自分はこんなにも取るに足らない、生まれながらに日陰者。

深みに入り込めば入り込む程、こういった感覚に深く囚われることになるのがクリエイターの世界だと感じています。



こんな後ろ向きなボカデュオチーム名があるか?


★I★YA★NA★I★(いきなり何なん)




ただね、嫉妬の力は大きいですよ。


僕だって、嫉妬の力でここまでの音域や声量、発声・表現の幅を手に入れたといっても過言ではありません。


そして、「蛾」というのは自分を好いてくれる人間のことは死ぬほど愛する生き物なんです。




結成編~メンバー紹介~


イカれたメンバーを紹介するぜ!!←


いや、後編でわかりますけど皆さんとてもまともです。

イカれてるのは世界観や作風であって(※褒めてる)、時には倫理観がイカれてる僕の良きストッパーになってくれるくらいまともです。



✠YUKISHIBA from MALICE BERRY

楽曲制作・MIX・動画担当。今回はマリベリオリジナル曲ではなく、あくまでもボカデュオチームとしての曲を作るぞ!ということでこの名義にしました。


生身の人間とのチームプレイを極限まで避け続けてきたため、リーダーとしての経験値ゼロ。

後にメンバーを色々困らせることになります(自分も悪戦苦闘します)



✠ひらぐり ひらり さん

Vo.担当。ふくよかでクリーミーな歌声と器用な歌唱テクニックが魅力のシンガーソングライター。

例えるなら樽熟成を経たリッチなタイプのシャルドネ🍷

シャルドネ好き衆、ひらりさんの声を聴け(真顔)


【おすすめ】ブレッド&バター

熱したフライパンの上で溶けだした頃のバターにある香ばしさ。トロピカルフルーツのような果実味があり、酸味が苦手な人の口にも合いやすい↓


後で詳しく触れますが、ひらりさんにはかねてより歌って欲しいジャンルの曲があり、これは良いチャンスだ…と(´へωへ`*)←


ちな裏ですが、ひらりさんと組む前に別な歌い手を誘って振られてます。その相手が別なチームを組んでるのを見てHorn face(意:妻を寝取られた男のようなマヌケ面)になっている僕に声をかけてくれた優しい友です←



✠烏有ユウ さん

メインイラスト担当。僕がメン募していたところに名乗り出てくれた頼れる絵師さん。

ダークな作風、重み・厚みのある塗りを見て「どんな作品になるかまだわからんけどこの人なら絶対合う!」と確信しました。


基本誘う側(ないし断られる側)なので、向こうから来てくれるって想像以上に嬉しいです(ΦωΦ)




✠遊丹芥塵𓆙 さん

Live2d担当。チーム名決定の2~3日後にひらりさんが発見し、こちらからラブコールを送った絵師さん。

「悪」を愛をもって丁寧に描く世界観と言うんでしょうか、ボカデュオ参加表明ツイートを見た瞬間僕のハートは蜂の巣にされちまったんだ…


僕にとってLive2dというのは全く未知の技術。どんな技術で、どんなものを作るのにどのくらい時間や労力がかかるかもわかりません。

動く眼球なら1日で出来る(だったかな?)と聞いてはっや!!!!と度肝を抜かれたのは良い思い出。




制作の裏側~世界観編~



テーマ性:神(主)への復讐を始める悪魔(地獄)



制作を進めるにあたって最初に確立して共有したのは世界観です。


・僕がどういう曲を作りたいかのイメージをシェアする

・曲が出来上がってなくても世界観を拠り所に全員が同時に作業を進められる状況を狙った




チームが4人揃って最初期の段階でグループDMにこんな文章を送りました(原文そのまま)



~ストーリー(そのまま演説?)~

「神」は人類に対して一体何をしてきただろうか?

我欲の為に彼らを分断し、終わりなき争いの渦へと放り込んだ。

自らの善性を説くために善を磨くのではなく、諸君らのような神々を貶めた。


地上を追われたあの日から、我々の時は止まったままである。

我々を人類が戦火に焼かれる間、我々は唯憎悪の炎を燃やすことしか出来なかった。

かつて我々を神として愛してくれた人々を救うことも出来なかった屈辱を、まさか忘れたとは言わないだろう。


勝者の論理を振りかざす天界の者共の蛮行を許してはならない。

傲慢によって蹂躙された地上を復興し、踏みつけにされた誇りを取り戻す。

今度は我々が進撃する番である。

諸君らが何万年もの間絶えず燃やしてきた憎悪の焔が報われる時が来たのだ。

天界に地獄の旗を高らかに掲げよ。

偽りの創造主を断頭台に架けるのだ。

親愛なる人類を、憎き独裁者の手から解放せよ。

自由を取り戻した地上で、我等の時は再び刻まれるのだ。



顔合わせついでに怪文書を送る男・YUKISHIBA←



ちなみに主人公のイメージやヴォーカルディレクションもこの段階でしてます。


具体的にどんな曲になるかはほとんど未定でしたが、世界観を元にどんなキャラクターを描き/演じるべきで、そのためにヴォーカルはどんな歌い方や発声が求められるのかを導くのです。



で、細かいテクニック的な部分ならまだしも発声は修得までに時間がかかるので、なるべく早い段階でディレクションしておくべきだろうと判断しました。



マリベリは作品一つ作るのにとにかく時間がかかるので、楽曲が完成してからこれらを考えてるようでは間に合わないわけですね。



だからこそ最初に世界観を共有する。どんな曲・詞・絵・ヴォーカルが必要かを世界観から導き出す。


作り手の上に作品、作品の上に世界観、全員の全タスクの頂点に「世界観」が君臨するマリベリスタイルほぼそのままですが、難産体質な人間が凝縮度の高い作品を作るためのやり方としては当然の結論といえるかもしれません。



~楽曲編~


世界観とは別に込めた裏テーマ

①今回のVo.ひらりさんのフルパワーを引き出す曲

②ひらりさんがこういうのを歌ったら絶対似合う!!とかねてより思ってた曲

③「ボカデュオ」ということで、ボカロ曲っぽい要素をさりげなく入れたかった



「戦場の女神」になり得る歌声だと感じた


ひらりさんのオリジナル曲はマリベリのそれとはかなり違った作風で、自分なりの道を突き進んでいるところが素直に尊敬出来ます。


一方それとは別に、僕的には「声質的に思いっきりダークファンタジーでドラマチック、ストリングスやパイプオルガンなんかを使う重厚な曲を歌ったら絶対映える」と思ってました。

本人に言ってたかどうか記憶があやふやですが(お爺ちゃん?)


正直『戦赫』が出来上がった時僕はガッツポーズが止まりませんでした笑

マメウサも「戦場の女神」「ひれ伏したくなる」と絶賛しておりましたよ!



「ボカデュオらしさ」


ボカデュオの「ボカ」はボカロP。歌い手、ボカロP、MIX師や絵師がチームを組むイベントです。


ただの作曲家・コンポーザーでないことがポイント(勿論実際にはボカロPでない作曲家もいるでしょう)。

なので、せっかくボカデュオというイベントのために作るんだったらイベント立ち上げ時の意図を汲みたい。マリベリらしくみどパピらしく、かつボカロ曲のような非人間的なパートも混ぜたい。


そんな風にして生まれたのが1番のBメロです。

あのテンポ且つ12ビートで半音ずつ動く早口パート。


僕だったらこんなん歌える気がしないね!!(自分には歌えない曲を平気で他人に歌わせようとする男)



鬼門・ドイツ語演説パート


難所だらけの『戦赫』。そんな数ある難所の中でもお互い最も苦戦したパートが冒頭のドイツ語演説です。


英語とは違って普段から聞く言語でないだけに苦戦するだろうとは思っていましたが、僕の想定を上回る苦戦を強いられることとなりました。



英語もばっちり、ボカロみたいに複雑なBメロも2オクターブオーバーという音域もクリアしたひらりさんでさえ、ドイツ語演説パートはボカデュオ開催数日前まで何度もリテイクを重ねました。


※ドイツ語未収録のβ版音源があれば動画制作も進められるし、ドイツ語は直前までクオリティ突き詰められる状況だったのでギリギリまで粘ったのもあります。

並行して進められるタスクとそうでないタスクを見極めながらフローを組んでいく。建築業界にいた経験がここで活きるとは(?)



僕も「(リクエストの伝え方)何がいけないんやろ…」「どうやったら伝わるかな」と苦戦しました。


思い返せば自分は2年?くらいドイツ語を習ってたし、サンホラのお陰でドイツ語を聴いていて抵抗が無かったので、ドイツ語習熟コモンセンスがバグってたなと反省。



ドイツ語に限らずなんですが、自分がわかることを相手がわからないと「何故これがわからないのかがわからない」現象が発生してしまうのが悪い癖。


抑揚やアクセント、溜めるところをまとめ、それらの理由付けとして単語の意味も捕捉した手描きノートを作ったり…授業してるみたいで楽しかった思い出です。



最終的には総統閣下の実際の演説映像を見て貰ったり笑

時々聴くことはありましたが、改めて聴くとほんとに喉ぶち切れそうな声なんですよね。

それがめちゃくちゃ効果あったのか、見違えるほどよくなって納品完了。

本当に開幕の何日か前、動画も大半出来上がった段階まで粘りました笑



~作詞編~


いつものマリベリオリジナルと違って、今回は期限があります。

しかも数ある工程の中で歌詞はかなりデッドラインの早い工程です。


しかし、そういう時に限って行き詰まるんですよ…



僕が行き詰っていたのは1サビ後の場面展開と、ラスサビの言葉選び。



まぁ元から難産体質で、普段から歌詞には特別苦労しています。

なので初めて作詞において他の人の助けを借りました。

マリベリオリジナルの外に出ているからこそできる「コライト」というやつですね。



・・・・・・・続きは後編・FANBOXにて!!・・・・・・・


後編の内容(ざっくり)

✠ひらりさんとの共同作詞で気付かされた作詞スタイル

✠『戦赫』を10倍は楽しめるピックアップ歌詞解説

✠メンバーのファインプレーが熱盛すぎる動画制作編


後編はボカデュオ閉幕の少し後まで無料公開!

マリベリFANBOXでは今後『戦赫』にまつわるシークレット音源も公開します!


色んなコンテンツが最安価プランでお試しできるプレオープン期間中に是非入会を🌹



後編はこちら↓




YUKISHIBA

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